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特別寄稿 齋藤徳美・岩手大学名誉教授「復興 さらに地域創生」 [東日本大震災]

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上画像:岩手県陸前高田市・高田松原津波復興祈念公園の完成イメージ

■《Bosai Plus》 第159号・2017年04月01日号発行!
同P. 1(「もくじ」付き)へリンク

 本号巻頭企画は、岩手県復興計画の「第三期事業計画」について同計画を先導された岩手大学名誉教授・齋藤徳美先生のご寄稿、その狙いと期待とは。また南海トラフ対策でのリスク「レベル化」の検討、防災無関心層の掘り起こしへ「防災住民協議会」の浜松市モデル事業の話題、さらに岩手・宮城の震災教訓継承の動向、外国人旅行者支援アプリ「Safety tips」機能向上、「サバ・メシ2017」(防災本)などの話題……


●“Down to Earth”の視点

 本号巻頭企画は、「岩手県第三期事業計画」について齋藤徳美・岩手大学名誉教授からのご寄稿です。先生は岩手県復興委員会・総合企画専門委員会委員長のお立場で、復興計画を先導してこられました。復興計画となると壮大な構想を思い浮べますが、先生の視点はまさに “Down to Earth”(英語で恐縮ですが)、つまり「大地に根ざす」観があります。

 本稿に関連して編集部追記で、これまで先生から小紙にご寄稿いただいた記事へのリンクを貼らせていただきましたが、いずれも“Down to Earth”、言葉を変えれば地域に、地域の人びとに寄り添う深い洞察が感じられます……種市のうに、釜石の泳ぐホタテ、野田の荒海ほたて……心に刻んで味わってみたいと思います。

●国会議員さんのヘルメットの効用

 先々号のこの欄で国会議場での地震対応の話題を取り上げましたが、NHKニュースによると、衆議院の本会議場の議員の席に折り畳み式の防災ヘルメットが配備され、3月30日の本会議のあと、議員たちがヘルメットを実際にかぶる訓練を行ったそうです。

 本稿の指摘を受けて……とは言いませんが、遅ればせながらも、いいことだと思って聞きました。ところが同ニュースによると、参議院の本会議場のほうは、天井に落下物を防ぐための措置をとっているので、ヘルメットの備え付けはないとのこと。

 それはちょっと変ですね。いざというときのヘルメット着用は議場内に限ったことではないはず。そのまま災害対応などでも動けるので、あればあったほうがいいに決まってるのに……この指摘は届くでしょうか。

●「世界で最大の津波危険地帯」と「寝ていても安心な町」

 極めて個人的な受け止めですが、三陸海岸は「世界で最大の津波危険地帯」だという言い回しに“衝撃”を受けました。そこは「世界で最大の津波危険地帯」なのです――歴史的にも繰り返し繰り返し大きな津波災害に遭っていて、それでもなお海岸低地から高地への住居移転はなかなか進まない。

 いっぽう、東日本大震災で大きな津波被害を受けた宮城県南三陸町では、住宅の高台移転を中心とした復興計画で「寝ていても安心な町」を標語にしていると、前号のこの欄で触れました。
 「寝ていても安心な町」――この言い回しにも“衝撃”を受けました。津波が到達した高さとそれ以上の高さとの、まさに“生死を分ける絶対的な差”の衝撃。

 このように、極めて個人的な受け止めではありますが、私自身が衝撃を受けた言葉・フレーズを、今後も拾い集めてみたいと思っています。いずれこの欄でまた、そうした言葉・フレーズを取り上げてみたいと思います。

   (M. T. 記)
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