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熱中症防止へ "情報で備える" [熱中症]

熱中症予防カード(環境省:「熱中症予防情報サイト」より).jpg
上画像は、熱中症の症状、予防法、対処法等の要点が記載された「携熱中症予防カード」(環境省:熱中症予防情報サイトより)。熱中症という用語が一般化したのは比較的新しいが、地球温暖化を背景に一挙に“現代の気象災害”として浮上している。2020東京オリパラを控えて、熱中症対策は国民的課題になったとも言える


■《Bosai Plus》 第162号・2017年05月15日号発行!
同P. 1(「もくじ」付き)へリンク

●「熱中症」という用語は、いつから一般化したか……

 5月に入って気温の高低差が大きい日があり、一挙に熱中症の話題が持ち上がりました。総務省消防庁も5月の第1週から救急搬送状況の発表を始めたということで、本号特別企画のテーマは「熱中症」です。
 熱中症という言葉はいつごろから一般化したか―― 一説には、スポーツドリンクの「ゲータレード」(1968年米国発売)や「ポカリスエット」(1980年日本発売)の普及がきっかけとされるようです。ただ、これはむしろ、スポーツをする人のパフォーマンスを高める、スポーティブなライフスタイルをアピールするなどの動機づけが強いようで、熱中症という言葉自体はもちろん、その対策という背景はほとんどなかったようです。

 かつて、江戸時代の医学書(漢方系)ではいわゆる暑気あたりは「中暑」、明治時代に入って「日射病」の用語が登場しました。日射病は最近まで暑熱障害の一般的な名称だったので、年配の人はこの用語に慣れていることでしょう。いまは日射病は、熱中症の中でも直射日光が原因となるものと定義されています。
 意外なことに明治30年(1897年)、あの森鴎外(森 林太郎)と小池正直(軍医・政治家)が共著で発表した論文「衛生新編」で、ドイツ語で日射病と熱中症を区別して論じているそうです。森鴎外は文学者であると同時に軍医でもありました。
 ただし、その論文で「熱中症」(日本語の)という用語そのものが使われたかどうかは、今回調べる時間がなくて確認できませんでした。

 ある市井の開業医の方が、熱中症という言葉がいつごろから一般的に使われているかを調べていて、それによると、1996年5月に厚生労働省から「熱中症の予防について」という通達が出て、それが最初ではないかとしています。そして同省が熱中症の分類で統計をとり始めたのは、翌97年以降とのこと。
 ちなみに、その彼の手持ちの辞書には「熱射病」「日射病」は載っていても「熱中症」の記載はなく、唯一、新明解第7版(2012年三省堂)に「熱中症」が載っているとしています。

 彼は医師なので医学辞典などもいろいろ調べたようですが、専門家のあいだでは70年代に熱中症の用語が定着したようだとのこと。いずれにしても、「熱中症」の用語がここまで私たちに定着したのはごくごく最近、この20年のことのようです。
 まさに、"現代の気象災害"だと言えます。

●話題を変えて――忍者の"非常食"

>>時事通信:忍者の知恵を現代に=「携帯食、災害時も有効」-世界初の研究拠点・三重大
(2017.05.04.)
 手裏剣片手に城下を駆け抜け、呪文とともに分身を作り出したり姿を消したり。忍者は、漫画やアニメなどを通じ、国内外で大人から子どもまで幅広く愛されている。三重大は7月、世界初の「国際忍者研究センター」を三重県伊賀市に開設し、「Ninja」の総合的な研究を進める……
>>三重大学:忍者・忍術学講座

   (M. T. 記)


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