SSブログ

冬来たりなば…今冬こそ 降雪・積雪“犠牲者ゼロ“ [雪害]

P1_「越後雪かき道場2018」募集ポスターより.jpg
除雪ボランティアを育成する「越後雪かき道場」(事務局:中越防災フロンティア)の募集ポスターより。除雪ボランティアは雪国にとって大きな存在だ。同道場は2006年豪雪を契機に発足、去る11月20日に地方自治法施行70周年記念総務大臣表彰を受け、除雪ボランティア活動とその育成で大きな評価を得ている


■《Bosai Plus》 第175号・2017年12月01日号発行!
同P. 1(「もくじ」付き)へリンク

●直近の情報では北海道は大荒れ 雪国のみなさま、お察しします

 本号特別企画は「冬来たりなば……降雪・積雪の季節」、雪害です。
 いよいよ12月に入り本年も押し詰まりましたが、直近の気象情報では12月1日から北海道は大荒れのよう。東北・北海道にお住まいの方はくれぐれもご注意ください。

 知り合いが秋田市に住んでいて、これからの冬のあいだ、雪かきの毎日が待っていて憂鬱だとのこと。苦労が察せられます。極端な話、日常の作業である雪かきで体調を崩す人は一種の“雪かき症候群”、高齢や体調も重なって亡くなるようなことがあれば“雪かき関連死”ということにもなるのではないでしょうか。

 とは言え、のんきなもの言いかもしれませんが、雪は、豪雪地帯では災害や生活に支障をもたらすものであるいっぽう、古来、「雪ぐ(すすぐ)=清める」存在で、純白と静謐さで風物を包む様の美しさから日本人の情緒とも深く関わり、雪解けから春に向けて豊かな自然の恵みをもたらす貴重な“水資源”ともされてきました。まさに、冬来たりなば春遠からじ……
 そのような文化的な背景のなかで、豪雪地帯では“克雪”(雪害対策)と“利雪”(水資源、観光資源としての活用)の相克あるいは適応がますます大きな課題となっています。それというのも、豪雪地帯ではとくに高齢化と過疎が進んでいるからです。

●雪害ではいろいろな被害や事故が……最悪想定もしておきたい

 雪害は気象災害であり、最近話題のタイムライン(防災行動計画)で対応し得る“想定内の災害”ではありますが、想定内にして(想定内だからこそ?)、毎年雪害の犠牲者が出るのはいかんせん、です。
 雪害とひと言で言いますが、厳密にはおおむね時系列で状況が変わります。降雪害(地吹雪など暴風雪害)⇒着雪害⇒積雪害⇒雪圧害⇒雪崩などの各状況で多様な被害や事故が発生します。加えて、人のいのちにかかわるという観点からは厳寒(低温)という要因があります。
 したがって雪害ではとくに、避難所開設や被災者支援面で非常に厳しい条件が加わってきます。本号ではあえて、最悪想定として地震・津波との複合災害にも触れました。

 現代の最先端科学技術をもってしてもいまだに有効な克雪対策がないとなれば、雪害でもまた自然の猛威をうまく“かわし”、地域コミュニティ間の助け合いの除雪や都市部からの除雪ボランティア動員などで「犠牲者ゼロ」をめざすことになりそうです。
 都市部で、豪雪地帯の温泉やウインタースポーツ、観光をパッケージした除雪ボランティア・ツアーのブームでも起こしたいものです……

●話題を変えて……さすが札幌、すべらない話

 特別企画の最後の囲み記事(P. 4)に、雪みちで「転ばないコツおしえます」という“すべらない”話題があります。雪みち歩きのプロ・札幌人のアドバイス、参考にどうぞ。
>>「札幌発! 雪みちを安全・快適に歩くための総合情報サイト」

●もうひとつ、忙中閑話……雪国でないと見られない働く除雪車

 国土交通省のサイトが、働く除雪車の写真と動画を公開しています。
>>国土交通省:道路除雪用機械(写真と解説)
>>北陸地方整備局:北陸の道路除雪(YouTube動画)

   (M. T. 記)

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。