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いま改めて、リアルな最悪想定 [防災啓発]

P1_東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」(第7回)より.jpg

上画像は東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」(第7回)より。都内の各地域における地震に関する危険性を、建物の倒壊および火災について測定したもだ。しかし、リアルな首都直下地震ではこうしたリスクをはるかに超える災害リスクの“負の連鎖”が起こり得る。危機管理の要諦「最大のリスクは自らの死」を心に刻むべきだろう

■《Bosai Plus》 第171号・2017年10月01日号発行!
同P. 1(「もくじ」付き)へリンク

●メキシコ地震に触発されて……改めて、「リアルな最悪想定」

 本号特別企画「リアルな最悪想定」の発案のきっかけは、9月7日と19日に発生したメキシコ地震でした。とくに19日の地震は、32年前の1985年同月同日に発生したメキシコ地震(M8.0、死者約1万人)と発生日が符合し、その教訓を踏まえた防災訓練も行われていたようです。

 私たちから見れば自然界のハザードは、災害をもたらし、人間と対立し、冷徹に見える自然の営みですが、あくまで自然の(自然な)現象です。私たちは、対岸のメキシコ地震が連続して起こった、あるいは偶然32年前の大地震と同月同日に起こったことで、ついその意味や背景を探ろうとしますが、それは、私たちの分析や想定を寄せつけず、はるかに超越して、自然の摂理として起こります。
 私たちがそれに備えていようがいまいが、無関係に。

 直近のメキシコ地震で、そういう自然の営みの正体(本質)が改めて垣間見えたように感じ、現代の私たちの自然災害への備えがいかに“正常化の偏見”に満ちているか(甘いか)を、思い知らされたように思いました。
 そしてたまたま予知の可能性に40年間すがり続けた東海地震・大震法見直しが、メキシコ地震と重なりました。南海トラフ巨大地震の、あるいは、首都直下地震の「リアルな最悪想定」を改めて直視すべきではないのか――

●東京都が都民からの事業提案を募集

 本紙(P. 3)の囲み記事で取り上げたように、東京都がいま、従来の発想に捉われない防災分野を含む事業提案を都民から募集中です。
 都から“期待する視点”が示されてはいますが、そうした視点も超えるような、首都直下地震のリアルな最悪想定、スーパー都市災害に応え得る実効性のある防災アイデアを考えてみませんか?

●齋藤徳美先生が 2017年度防災功労者 内閣総理大臣表彰を受賞

 本紙に幾度もご寄稿をいただいている齋藤徳美・岩手大学名誉教授が本年度防災功労者 内閣総理大臣表彰を受賞されました(9月8日)。
 本紙といたしましても心よりお祝い申し上げます。

 なお、齋藤先生による直近の本紙寄稿記事は下記に掲載されています――
>>《Bosai Plus》:2017年7月1日号(No.165)「防災+防災士で災禍を防ぐ」

 また、先生によるほかの寄稿記事等へのリンクは下記記事の文末にあります。
>>《Bosai Plus》:2017年4月1日号(No.159)「岩手県第三期事業計画」


   (M. T. 記)

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